今年度税制改正あり!今おさえておこう生前贈与
女性のお金の専門家
マイライフエフピー®認定ライター・認定講師の椿原 妙子です。
相続税、贈与税?そんなの私には関係ないと思われている方多いのではないでしょうか?
資産家やお金持ちの人だけの関係する話と、私は思っていました。
お金の勉強をしてから、実家の親に実家の財産や経済状況はいつかはちゃんと聞いておかないとはと思っていました。なぜかというと実家はいつもお金のない、借金しかないと聞いていたからです。でもどのぐらいあるのかなどは私は確認をしてこなかったのです。正直怖かったのだと思います。しかしなかなか思うばかりで日々は過ぎていくばかり。
私の親は高齢ですがまだ元気だから大丈夫かなと思っていました。しかし実家の母が倒れてしまいました。倒れた当初はまだ頭はしっかりしていましたが、コロナ禍でお見舞いに行けず、会うことができない。それもあってか高齢のため、ずっと入院生活と病気の影響からか、認知が入ってきました。母はまだ入院中ですが、今確認しとかないといけないと決意し、父親に聞くと、いろんな問題が出てきました。原因を探ると全部母親に任せていたからわからないとの事。確かに実家のお金の事は母がしてたのは知っていました。これほどまでに全て母親任せだったのかと驚きました。まだまだこれから私の実家の件は色々と問題解決をしていかなといけない状況です。皆様は私のようになってほしくありません。本当に相続対策はほぼすべての家庭には必須だと思います。相続の際にトラブルが発生しない為にも、両親がまだ元気だからうちは大丈夫だと思われていても、元気なうちだからこそ常日頃から来るべき日に語っておくべきではないでしょうか?
相続税の節税対策はあるのか
相続税の節税対策のひとつに生前贈与という仕組みがあります。
財産を贈与する場合、贈与税を納めなければなりませんが非課税枠などを上手に利用することで節税効果を高める事が可能です。
また今年度の相続税、贈与税の税制改正がありました。
これをふまえながら仕組みとポイントを紹介していきます。
贈与税とは?
贈与税は、個人から贈与により財産を取得したらかかる税金です。
贈与税の課税方法には「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つあり、どちらか選択できます。併用はできないので注意してください。
(受贈者は贈与者ごとに選択は可能)
相続時精算課税とは
特定贈与者(60歳以上の父母又は祖父母)からの贈与時に2500万円の特別控除額を控除した残額に対して贈与税を支払い、その後の特定贈与者の相続時にその贈与財産と相続財産を合計した価額を課税価格とした相続税から、すでに納付した贈与税額を控除した額を、納付すべき相続税額とする制度となります。
つまり相続時精算課税は一時期に2500万円までは贈与税はかからないということです。
今年度の税制改正で基礎控除が創設されました。贈与税の課税価格から基礎控除110万円が控除されます。また土地又は建物の価額の特例の創設もされました。令和6年1月1日から施行が決定しています
暦年課税
贈与税は、1人の人が1月1日から12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の合計から基礎控除の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。したがって、1年間に贈与を受けた財産の合計額が110万円以下なら贈与税はかかりません。(この場合贈与税の申告は不要です)
また贈与を受けた年の1月1日において18歳以上のものが直系尊属(父母や祖父母)から受けた財産を特例贈与財産といいます。
またそれ以外から贈与を受けた一般贈与財産は税率が違ってきます。特例贈与財産の方が控除額が多くなります。
つまり暦年課税とは長期にわたって毎年110万円まではまでは贈与税はかからないということです。
生前贈与加算
相続・遺贈で財産で取得した者が、相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税による贈与を受けていた場合、その贈与財産の贈与時の価額が相続財産に加算されます。これは相続税になります。
この3年以内だったのが今年の税制改正で3年以内から7年以内に延長になりました。令和6年1月1日から施行が決定しています。延長された4年間については総額100万円までは加算されません。令和13年からは加算対象は相続開始前7年前からになります。
より早く若い世代に資産を受け渡すのが目的のようですね。若い人に経済活性化を国としてはおしすすめていきたいのでしょうね。
贈与税の非課税措置があるので確認
⭕️教育資金の一括贈与に係る贈与税
30歳未満の受贈者(前年の合計所得金額1000万円以下)の教育資金に充てるためにその直系尊属(父母や祖父母)が1500万円まで贈与税が非課税となる(学校等以外のものに支払われる金銭については500万円まで)
⭕️結婚、子育て資金の一括贈与に係る贈与税
受贈者(18歳以上50歳未満の者で前年の合計所得金額1000万円以下)の結婚、子育て資金に充てるためその直系尊属(父母や祖父母)が1000万円まで贈与税が非課税となる(結婚費用は300万円を限度)
贈与税の配偶者控除
配偶者から居住用不動産(土地のみも可)または居住用不動産の購入資金の贈与を受けた場合も基礎控除(110万円)とは別に最高2000万円を課税価格から控除できる贈与税の配偶者控除があります。なので配偶者控除を利用する場合最高2110万円控除することができます。
※適用条件として結婚20年以上など適用条件などあります
これらの仕組みとポイントをふまえて、ご自身またはご家族にあった制度を活用していってください!