ガン闘病生活のリアルな費用と私の変化
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東京都在住 女性のお金の専門家 谷古宇寛奈(やこうかんな)です。
今回は私の体験をお金と気持ちに焦点を当て書きました。
病状や生活環境など個人差がありますので1つの例として読んでいただけたら幸いです。
えっ!私がガン?
2019年6月、ガン告知されました。
きっかけは会社の健康診断で要精密検査と書かれていたこと。
しぶしぶ受けた精密検査の結果、ガンと告知されたのです。
それから闘病生活が始まり、2025年1月に完治と言われました。
闘病にかかったお金や保険で受け取ったお金についてまとめました。
不幸中の幸い
突然のガン告知に驚き涙も出ませんでした。
ただ、不幸中の幸いがいくつかありました。
●明らかな転移は見られなかったこと
手術をして病理検査をしないと「転移していない」とは言えない状況でしたが、CT・MRIで確認したところ転移は見られずひと安心したことを覚えています。
術後の病理検査の結果、転移していませんでした。
●社会保険に加入していたこと
傷病手当金はご存じですか?
社会保険に加入の被保険者が業務外の病気やケガの療養で業務に就くことができず、給与が支給されない場合に健康保険から行われる給付のことです。
支給額は給与の約3分の2で、支給期間は1年6ヶ月です。
私が加入していた健康保険組合では、勤務年数により支給期間が6ヶ月・1年・1年6ヶ月と決められていました。
必ずしも1年6ヶ月支給されるとは限らないのだと知りました。
私は、3ヶ月間傷病手当金を受給しました。
国民健康保険では受給できなかったので、とてもありがたい制度だと感じました。
●半年前に保険の見直しをしていたこと。
離婚したときに、医療保険と生命保険に加入しましたが、保険会社に転職してさまざまなことを学んだのをきっかけに医療保険を充実させるため追加で加入していました。
保険に加入した理由は、貯金額が少なかったことと貯金は楽しいことに使いたいと考えていたからです。
詳しくは私が保険に加入した理由をご覧ください。
先の見えない状況で、まとまったお金が受け取れたことは精神的な支えになりました。
お金の心配をせず治療方法の選択ができたこと、治療に専念できたことは本当に良かったです。
治療でかかったお金
*下記の金額は健康保険3割負担で高額療養費制度の申請前の金額です
高額療養費制度とは、医療費の家計負担が重くならないよう1ヶ月の(1日から末日) 医療費が自己負担限度額を超えた場合、その超えた額があとで払い戻される制度です。
自己負担限度額は、年齢や所得によって異なります。
医療費が高額になると見込まれる場合、「限度額適用認定証」を医療機関の窓口に提示すれば、あとから請求せず窓口支払いが自己負担限度額までで済みます。
「限度額適用認定証」の交付申請はご加入の健康保険(国民健康保険は市町村)で手続きできます。
なお、マイナ保険証を利用して情報共有に同意すれば事前手続きなしで窓口支払いが自己負担限度額までとなります。
私が受けた治療は放射線治療、飲み薬の抗がん剤、入院して手術2回、検査などです。
2019年 約27万7千円
2020年 約98万3千円
2021年 約4万5千円
2022年 約1万4千円
2023年 約1万7千円
2024年 約4万2千円
2025年 約8千円
高額療養費制度申請前だと総額は約138万6千円
私が加入していた健康保険組合では所得に関係なく自己負担限度額が3万円となっていたので実際の負担総額は約43万4千円でした。
保険適用外の費用
●交通費
約10万円
●治療の副作用で料理ができず、お惣菜を買うこともありました。
こちらの費用はメモなど残しておらず曖昧ですが、普段の食費の1.5倍~2倍ほどだと思います。
●入院中の費用では食事代、パジャマ・タオルの洗濯代またレンタル代、私はどうしても個室に入りたかったので差額ベッド代がかかりました。
約70万円
●保険金請求のための診断書
約3万円
保険適用外の費用の総額は約83万円
民間保険で受け取ったお金
受け取った保険金は5種類です。
●ガンと診断
●入院
●手術
●放射線治療
●抗がん剤治療
総額は約473万円
私の場合は、かかったお金より受け取ったお金が多かったです。
ガンと診断されたら今後の保険料の払い込みが免除される特約を付加していたので家計の面でも助かりました。
保険に加入してからガンと診断されるまでの支払総額は約51万円でした。
ガンを経験した私の変化
●まず感じたのは、「健康は財産だ」ということ。
金額だけで言えば、【受け取ったお金約473万円】-【支払った保険料約51万円】-【支払った医療費など約126万円】=約296万円のプラスとなりました。
ただ、手術の後遺症があり今の医療ではお金があっても元の状態には戻りません。
早期発見、早期治療が大切だとしみじみ感じました。
小さな違和感を見過ごさないで検査してほしいです。
何もなかったら安心できますから。
●「人生いつ何が起きるかわからない」ということ
もしかしたら、近いうちに生涯を終えるのかもしれないとリアルに感じました。
それから、残りの人生をどのように生きるか考えました。
やりたいことをやってみよう!
私の経験を役立てたい、悩んでいる人を笑顔にしたい。
時間も場所も自由に働きたいと思い、現在は独立し奮闘中です。