高校無償化は本当?私立高校の学費と支援制度の注意点

”高校無償化”って本当?

こんにちわ。京都に住む女性のお金の専門家、井上 里実です。

受験生を持つママさん、子どもの勉強も大事ですが、そろそろ志望校選びも本格化してきますよね。

気になる高校があれば、ぜひ学校説明会に参加して、雰囲気や学費のことなど直接情報収集しましょう。

 

もし子どもが私立高校を志望したら・・

 

子どもが私立高校を受験したいと言ってるけど、ひとり親だから学費が不安…

高校無償化って本当なの?

その不安、私も感じてきました。公立高校に比べて私立高校はどれくらいお金がかかるのでしょうか?

 

公立と私立、3年間でこれだけ差がある

 

 

公立高校
学校教育費 約105万円
学校外活動費 約73万円
3年間合計 約178万円

私立高校
学校教育費 約228万円
学校外活動費 約79万円
3年間合計 約307万円

※文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」参照

 

就学支援金で授業料負担は軽減できる

高校無償化=高等学校等就学支援金制度とは?

2025年度から、この就学支援金制度に関する所得制限が撤廃されたことにより、国公立・私立を問わず、

一律で年間11万8,800円までが支給されます。

そして、私立高校に通う高校生に対しては、国の就学支援金の上限が最大39万6,000円になりました。

さらに私が住む京都府では府独自の上乗せで、国の支援金と合わせて最大約65万円の支援金が支給されます。

 

京都府のあんしん就学支援制度

年収目安 590万円未満 の世帯 → 65万円支援(国の支援金と合わせて)

※生活保護世帯には年間最大98万円の支援金

年収目安 590〜730万円未満 → 26万4,000円支援

年収目安 730〜910万円未満 → 19万8,800円支援

 

京都府で仮に年収300万円だと年間65万円、3年間合計で195万円の支援金が支給されることになります。

授業料は大きく軽減されますが、施設費や教材費、修学旅行積立て金など実際の負担額は、やはり公立高校に比べて大きくなる傾向になりますね。

 

塾代は公立の方が費用がかかる

でも、私立高校の中には 塾に行かなくても十分な学習サポート をしてくれる学校もあります。放課後や長期休暇中の補習授業、個別指導や質問対応、自習室や学習スペースの充実。こうした環境が整っている学校では、塾代がほとんどかからないケースも。

 

一方、公立高校に進学した場合は、大学進学を目指して塾や予備校に通う生徒が多く、塾代が年間数十万円かかることも珍しくありません。結果として、授業料+塾代の合計で見ると、公立と私立の負担額の差が思ったほど大きくならない場合もあります。

 

どのような進学指導をしてくれるのか、学習環境や進学実績など、学校説明会でしっかりチェックしてくださいね。

 

就学支援金は“お金が振り込まれる”わけじゃない!

 

多くの私立高校では、就学支援金は学校が直接受け取り、授業料から差し引く形が一般的です。

だから、家計の口座に支援金が振り込まれるわけではありません。

学校によっては入学時に一旦授業料を全額払う必要がある場合もあります。

その後、支援金分が返金や相殺されることもありますが、一時的にまとまったお金の準備が必要です。

特に入学金や制服代、前期の授業料は準備しておくと安心です。

 

支援が受けられるかは「課税所得」で決まる

就学支援金や自治体の独自支援は、家庭の「課税所得」によって支給額が変わります。

所得控除の使い方や医療費控除などをうまく活用すれば、課税所得を下げて支援額が増えることがあります。

例えば、京都府の場合だと、年収600万円世帯と590万円世帯では支援金に約40万円の差があります。

・医療費が10万円以上かかった

・生命保険や年金保険に加入している

・iDeCoに加入している

こうした控除を受けると課税所得が下がり支援額が増えることがあります。

 

学費負担を少しでも軽くするために

高校無償化の実現まではまだまだ時間がかかりそうですね。でも、もしお子さまが私立高校へ進学されるなら、支援額を最大限受け取って少し
でも学費の負担額を減らせるように、できることを一つずつ確認していきましょう。

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