成績が良くないと無理って本当?ひとり親だからこそ知ってほしい給付型奨学金

「成績が優秀じゃないとムリ?」と感じた職業相談での一言
教育訓練給付金の申請にあたり、職業相談を受けた時のお話です。
担当してくださったのは年配の男性相談員さん。
当初は仕事の話だったのですが、思いがけず「子育て」の話題にまで広がっていきました。
その中で、私はつい、子どもの成績があまり良くないことをぽろっと打ち明けてしまいました。
それでも「子どもが大学に行きたいと進学を希望したら、その気持ちは応援したい」と、私の思いも率直にお伝えしました。
「そこまでして大学に行く価値、ある?」
すると相談員さんから、こんな言葉が返ってきたのです。
「でもあなたはひとり親でしょ?大学進学となると、1人400万、500万円はかかる。奨学金を借りても、卒業後に子どもがそれを返すことになる。はっきり言って大変だよ。そこまでして大学に行く価値、本当にあるのかな?」
私は一瞬、思ってもいない返答に驚きましたが、勇気を出してこう伝えました。
「たしかに大変ですが、今は返済不要の給付型奨学金もあります。条件はありますが……」
すると、すかさず返ってきたのはこんな言葉でした。
「そんなの、成績が優秀な子じゃないと無理だよ。狭き門だよ」
最初から無理だよ!と決めつけられてしまって、正直ショックでした。
「成績が優秀」と聞くと、どうしてもオール4〜オール5といった、いわゆる“上位の成績”を思い浮かべがちです。
ですが、給付型奨学金(JASSO)の成績要件は「評定平均3.5以上」が目安。
成績だけじゃない。重要なのは「進学意欲」
実は、成績だけがすべての判断基準ではありません。
学力だけでなく、進学に対する意欲や目的意識も重視されます。
例えば、進学理由をまとめたレポートや学習計画などの提出を求められることがあります。
つまり、評定平均が3.5に届かなくても、「この子は本気で学びたい」と感じさせる内容であれば、支給の対象となる可能性があるのです。
制度を知らないことで、可能性が閉ざされることも
このとき私は、それ以上相談員さんに言い返すことはしませんでした。
「やっぱり、ひとり親や女性の立場に立てる人と、そうでない人との違い」を痛感した出来事でした。
もちろん、相談員さんは子どもの将来や家計の心配をして、親身になって話してくださったのだと思います。仕事についてのアドバイスも丁寧で、有意義な時間でした。
でも、「制度の正確な知識があるかどうか」で、伝わり方も、相談を受ける側の受け取り方も大きく変わってしまう――そんなことも改めて感じました。
本当に大切なのは「所得基準」、しかも事前準備が必要
そして、給付型奨学金を申請するにあたり最も重要な判断基準があります。
それが「所得基準」です。
しかもこれは、前年度の住民税課税情報で判断されるため、申請の直前に慌てて準備しても間に合いません。
つまり、早い段階から制度を正しく知り、計画的に対策をしておくことがとても大切なのです。
「きっと無理」ではなく、「まず知る」から始めよう
私は、お金の専門家として、そして同じひとり親として、こうお伝えしたいです。
「制度を知らないことで、子どもの選択肢を狭めてしまうのは、何よりも悔しいことです。きっと無理、と最初からあきらめるのではなく、まずは制度を知ることから始めませんか?」
給付型奨学金は、確かに条件のある制度です。
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