「話してよかった」と心から思えた日

宮城県在住 女性のお金の専門家の浅野由香です。

子どもが学校に行き渋るようになったとき、私は本当に「藁をもすがる思い」で担任の先生に相談しました。

朝になると「学校に行きたくない」と言ってなかなか家を出ようとしない息子。私自身も仕事に行かなければならず、どうすればいいのか分からない不安な気持ちでいっぱいでした。「車で送っていくから行こう」と声をかけ、しぶしぶ登校したその日のことを、今でもよく覚えています。

 

 

「迷惑ではないか」とためらいながらも、思い切って話してよかった

正直、相談する前は「こんなことを話していいのだろうか」「先生に迷惑ではないか」と迷いました。でも、思い切って打ち明けた瞬間、気持ちが少し軽くなったのを感じました。誰かに自分の不安を聞いてもらえることが、こんなにも心を支えてくれるのだと気づいたのです。

 

 

 

「大丈夫ですよ」の一言が、私の心を溶かしてくれた

担任の先生は、私の話をじっくり最後まで聞いてくれました。息子の様子を細かく尋ねながら、学校での姿についても丁寧に伝えてくださいました。そして「お母さん、心配しなくて大丈夫ですよ。息子さんの様子を見ながら、こちらも対応しますから」と笑顔で言ってくださったのです。その言葉に、胸の奥がじんわり温かくなりました。

 

さらに、息子の良いところを褒めてくれたり、「お母さんもよく頑張ってきましたね」とねぎらってくれたり。先生の一つ一つの言葉に、私は大きく支えられました。

 

 

 

小さな一歩が、息子と私の未来を変えた2年間

それから2年間、同じ先生が担任をしてくださり、息子は少しずつ自信を取り戻し、学校生活を楽しめるようになっていきました。息子が笑顔を見せるたびに、「あの時、先生に相談して本当に良かった」と心から思います。先生が親身に寄り添ってくださったことは、私と息子にとって大きな転機でした。

 

 

 

「解決策」よりも「寄り添うこと」が、どれほど力になるか

この経験を通して学んだのは、「解決策を提示すること」以上に「寄り添って話を聞いてもらえること」がどれほど大きな力になるか、ということです。誰かが自分の気持ちを理解しようとしてくれる、その姿勢そのものが支えになるのだと実感しました。

 

まずはじっくり話を聴いて、その人が少しでも安心できるような言葉を届けたいと思っています。解決の有無よりも「今この瞬間、ひとりじゃない」と感じてもらえる関わりを大切にしたいと思っています。

 

 

 

あの日の温かさを、今度は私が届ける番

この出来事は、私が「寄り添うことの力」を深く学ぶきっかけになりました。まずは気軽に話せる相手でありたいと思っています。だからこそ、一方的に知識を伝えるだけでなく、参加してくださる方の気持ちを受け止めながら、安心して話せる場をつくることを大切にしています。

 

実際、相談ってする前にすごく緊張しますよね。「こんなこと聞いていいのかな?」って迷ったり、言葉にするのをためらったり…。私自身もまさにそうだったから、その気持ちがすごくよく分かります。だからこそ、「どんなことでも大丈夫ですよ」と気軽に話せる空気をつくりたいと思っているんです。

 

あの時、担任の先生にいただいた温かさや安心感を、今度は私自身が届ける番。「ここなら安心して話せる」「来てよかった」と思ってもらえるように、これからも肩の力を抜いて、寄り添う姿勢を大切にしていきたいと思っています。

 

どうぞ気軽にお話ししてくださいね。

 

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