~体験談~家族の闘病を支える中で看護師さんの言葉に救われました

不安に押しつぶされそうだった日々
こんにちは。京都市在住、女性のお金の専門家 井上里実です。夫が闘病していた日々、私は毎日「どうすればいいのか」という不安に押しつぶされそうになっていました。つらそうな夫の姿を見るのは苦しく、治療や病状を子どもにどう伝えるかにも悩みました。心身ともに限界に近づきながらも、誰にも本音を打ち明けられず、必死で日々を乗り越えていました。
医師の言葉で追い詰められた心
ある日、夫の主治医から「できるだけ夫のそばにいるよう、もっと仕事は休めないですか?」と言われました。もちろん夫を支えたい気持ちはあったものの、収入が減り家計が不安な中、度々仕事を休むことはできませんでした。病院は自宅から車で片道1時間以上はかかりました。その頃の私は自宅・病院・職場を行ったり来たりで、心身ともに疲れきっており、主治医の言葉が心に重くのしかかりました。
看護師さんが受け止めてくれた瞬間
病室を出て、足早に廊下を歩く私を追いかけてきた看護師さんが「大丈夫?」と、声をかけてくれました。その声があまりにも優しかったので、私は仕事のこと、子どものこと、夫の病状への不安、最悪の想像など、胸の奥にためこんでいた思いを一気に吐き出していました。看護師さんは私の言葉を止めずにじっと聴き、ときには一緒に涙を流して受け止めてくださいました。
心に残った温かい言葉
そして「頑張ってるね。仕事も簡単には休めないよね。ちゃんと眠れてますか?自分を責めなくていいんですよ」と言ってくれました。その瞬間、心にかかっていた重荷がすっと軽くなったのを覚えています。医師の現実的な言葉で追い詰められていた私にとって、この看護師さんの温かい言葉は大きな支えになりました。
学んだことと、これからの自分
この経験から学んだのは、人は「正しい情報」や「専門的な知識」だけで安心できるわけではないということです。看護師さんは、ただ私の話を最後まで聴き、受け止めてくれました。きちんと話すのはその時が初めてでしたが、私の話を一言一言、真剣に聴いてくれている姿勢に信頼を感じたからこそ、私は本音を打ち明けることができたのだと思います。
大切なのは信頼関係
限られた時間の中で、信頼関係を築くことは簡単なことではありません。それでも”相手の気持ちをしっかり受け止めたい”という姿勢で、どんな悩みを抱え、どんな思いで話しているのかに耳を傾けることが大切だと思います。真摯に向き合って聴くこと、その想いはきっと相手にも伝わるはずです。私も安心して話してもらえる関係づくりを大切にしています。
患者の家族は、自分の気持ちを話す機会が少なく、つい抱え込んでしまいがちです。でも、信頼できる誰かに思いを話すだけで、心がすっと軽くなることがあります。もし今、家族を支える中で心が疲れていると感じている方がいれば、どうか一人で抱え込まずに、安心して気持ちを話せる相手や場を見つけてくださいね。自分を大切にすることが、家族を支える力につながるのだと、私はあの時実感しました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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