シングルマザーの教育費5~高校生の教育費と受験費用・奨学金のリアルな話~

教育費のピークになる高校生。大学進学の受験方法はママたちが高校生だったころとは、だいぶ変わっているので注意!奨学金情報も含めご紹介します。

Q:大学進学いくらかかるか不安です・・・

A:大学進学には、高校3年生で納付金が50万円~100万円かかります。

進路はお子さんが決めるものですが、できれば希望する進路を叶えてあげたいですね。何といっても高校生の教育費は、受験や進路が大きなポイントです。大学進学を希望するかどうかで教育費が大きく違ってきます。

大学にかかる費用

 

1.高校3年生に費用なお金

大学進学を希望する場合、高校3年生には大きなお金がかかります。受験のための塾代以外に、受験費用・合格した大学への納付金・新生活準備金がかかるからです。これらの費用は、上記の文部科学省の教育費には含まれていないのでさらに具体的にご紹介しますね。

ここで、大学受験・進学費用にいくらかかるのかを見ていきましょう。

センター試験・国公立・私立大学の受験費用

センター試験・国公立・私立大学の受験費用をご紹介します。

平成28年度センター試験
3教科以上を受験する場合18,000円
2教科以下を受験する場合12,000円
※成績通知を希望する場合は手数料800円が追加

大学受験
国公立-1校当たり約17,000円
私立大-1校当たり約35,000円
(歯学系・医学系では約40,000円~60,000円かかる場合も)

複数回数受験するご家庭も多いので、受験費用だけでも数万円から10万円以上かかります。さらには、遠方の大学を受験する場合は、交通費や宿泊準備も必要にもなるので、慌てないように現金を用意しておきましょう。

大学の学校納付金

学校納付金は、大学が国立か私立か、私立では学部によって大きく変わってきます。国立大学であれば1年目に約82万円、私立文系で約115万円、私立理系は約150万円。授業料は入学前に全額必要ではないこともありますが、高校3年生のうちに入学金と授業料の一部が必要になる場合がほとんどです。各大学によっても納付金額と入金〆切日が違いますので、受験するかもしれない大学には直接確認しましょう。

2.高校生ママが知っておきたい奨学金と支援制度

大学進学までは、なかなか家計から出せない。そんな時は奨学金情報を賢く仕入れましょう。まずは、高校3年生の大学受験スケジュールから確認しましょう。
このスケジュールからもわかるように、約半数の学生が利用している「日本学生支援機構」の奨学金は、申し込みは高校3年生の春からにありますが、実際入金されるのは大学入学後となります。高校3年生で現金を確保しておく必要があります。

高等学校等就学支援金

「高校無償化」と言われている政策の具体化されたものが、「高等学校等就学支援金」です。高校に通う子どもがいる世帯向けの、国の支援金です。高校無償化とは言うものの、全て無料ではなく、「高校授業料の無償化」であることをまずおさえましょう。

公立・私立高校ともに、授業料の補助として一律年118,800円(月額9,900円)が支給されます。(所得制限あり)。また、各自治体では、国の制度である高等学校等就学支援金に上乗せされて、授業料の補助があります。

給付型の奨学金は改めてご紹介します。

3.リアル高校生ママの声

高校生ママのリアルな声をご紹介します。

塾代が月12万円かかって、夏期講習代を払ったら貯金が底をつきそうです。2年後に満期になる300万円の保険を解約しようか迷ったけど、保険の契約者貸付で100万円借りて、乗り切ります。

  • 家計が底をついた時の対応高校生・大学生の子どもを持つご家庭は、家計は赤字になりがちです。だからこそ、冷静に「私はどうしたらいい?」と見極めるのことが大切!貯蓄型の保険は満期まで解約はしない方がいいのですが、貯金が底をついた時は
    ・月々の保険料の支払いをストップする
    ・契約者貸付制度を利用する
    のもひとつの手です。制度の利用の可否はご加入の保険会社に確認しましょう。

指定校推薦で大学は私立に決まりました。親としては、大学は国公立に!思っていました。でも、私立でも息子が希望する大学にと親子で話をしました。今は「給付型奨学金」の申請書類を一緒に作成がんばっています!

  • 国公立大学と教育費「できれば大学は国公立に」と願っているシングルマザーは多いと思います。もちろん大学の学費は国公立の方が良心的ですが、3月に合格するまでの費用、例えば「塾代」「滑り止めのキープ代」「受験費用」がかかるという声もよく聞きます。私立大学は独自の「給付型奨学金」がたくさんあります。所得制限や成績基準など、直接電話などで受給条件など聞いてみましょう。

4.まとめ

高校生は、大学進学を希望する場合、3年生の受験費用・入学金(キープ代含む)・授業料などの納付金・大学生活の準備など一気に出費がかさみます。現金預金や学資保険の満期が間に合わない時は、保険の「契約者貸付」や「教育ローン」「母子の貸付制度」などを活用して、早めに資金対策をしましょう。

高校受験であれ、大学受験であれ、計画外のことが起きても対応できるよう備えておくことができるのが理想ですが、ある程度のところで線引きをしなければなりません。どこまで親が支えてやれるのか、しっかり考え、早めに子どもに伝えておくのが理想ですね。

また、奨学金の話をきっかけに親子で進路についてじっくり話し合うことができたというシングルマザーもいます。逆に、奨学金のことを話し合わなかったことが原因で、親子関係がぎくしゃくしたケースも。教育費のピーク、本来ならば国がもっと給付型奨学金など支援をするべきだと思いますが、子どもの成長は待ったなしです。できるところからひとつづつ取り組みましょう。