ふるさと納税の注意点・控除の上限は今年も一緒?
ふるさと納税していますか?
人気の制度ですが、仕組みがよくわからないまましていませんか?
情報誌などではあまり語られていない、ふるさと納税をやってみて初めて気付く注意点3つをご紹介しています。
今回は(3)「控除の上限額は、前年の収入で仮に計算しているだけであること」です。
本当の控除上限額は?
ふるさと納税では、限度額以内であれば自分の持ち出し2,000円で寄付できる、と言われていますね。
この限度額は、控除(寄付金控除)の上限額で決まるのですが、この計算はなかなか複雑なので、多くの方は情報サイトのシミュレーションを利用しているかと思います。
総務省からも詳しいポータルサイトが紹介されています。
そのときは、昨年の源泉徴収票から収入やいろいろな控除の金額を入力すると思いますが、これが要注意ポイントです。
このシミュレーションは、あくまでも昨年の収入・控除の金額を利用した仮の計算だということです。
今年できるふるさと納税の限度額は今年の所得で決まるので、本当は今年の年末にならないと確定しないのです。
でもそれでは不便だし、お勤めの方であれば毎年そんなに変動もないだろうということで、昨年のデータでシミュレーションしたり、目安金額を出したりしているわけです。
要注意のパターン
というわけで、収入が割と一定な方や、所得控除の金額もあまり変わらない方は問題ないのですが、注意が必要な方もいます。
以下に、比較的多そうな要注意パターンをあげました。
(1) 今年住宅購入した場合
(住宅ローン控除や地震保険料控除が始まる)
(2) 多額の医療費控除をする場合(健康保険対象外の治療、長期入院など)
(3) 配偶者の所得が減って、新たに配偶者控除が適用になったり、配偶者特別控除の金額が多くなる場合
(4) 今年の年末時点で16歳、または19歳の子どもを扶養している場合
(今年から扶養控除、または特定扶養控除が適用になる)
(5) 今年から個人型確定拠出年金、または企業型確定拠出年金のマッチング拠出を始める予定の方
(掛金が全額所得控除される)
あてはまる方は、昨年よりも今年の課税所得(または税額)が大きく減少する可能性のある方です。
税金が減ることは喜ばしいことなのですが、ふるさと納税に関していえば、限度額も下がってしまうことになります。
■対策(3)■
なるべく今年の情報でシミュレーションして、年末に再チェックする
限度額のシミュレーションをするときは、上記の(1)~(5)などがあてはまれば、昨年の源泉徴収票だけでなく、なるべくその情報を盛り込んでシミュレーションをしましょう。
そして実際に寄付するのは、安全をみて少なめの金額にしておきます。
年末に近くなったら、はっきりした今年の状況で再度シミュレーションをして確実な限度額を出すことができるので、それから残った枠を使って寄付することができます。
収入が毎年かなり違うという方は、今年の源泉徴収票が出てからシミュレーションをして寄付することも可能です。
私の友人FPは、毎年紅白を見ながらふるさと納税をしています。(笑)
目安表やシミュレーションは便利ですが、ほんとは一人一人かなり違うし、毎年の状況も変わっていくということを忘れないで利用したいですね。
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