みなさんは源泉徴収票、確認していますか?

こんにちは。
沖縄県在住の子育てママを応援するお金の専門家 仲宗根偉子です。
今年も残り1か月。会社員の皆さんは年末調整をして源泉徴収票をもらう時期ですね。
みなさんは源泉徴収票をもらったらきちんと確認していますか?

先日、知り合いから源泉徴収票の見方を教えて!と言われたので、
見るポイントやどの数字が何にどうかかわっているのかをお伝えしました。

その結果、「iDeCoの金額を増やしてもよさそうだね」と話していました。

現状確認ができ、老後の資金作りにつなげられたようでよかったです(^^♪

 

 

■年末調整とは? 源泉徴収票とは?

この時期、よく耳にするのが年末調整ですね。
毎年、会社に書類を記入・提出しているものの、
何がどうなっているのか実はわかっていない!という方も多いかもしれません。

 

年末調整とは

所得税は毎月の給与から概算で引かれています。(給与明細見てみてくださいね!)
その概算の所得税を正確に計算し、過不足を調整するのが年末調整です。
さらに、個別の控除額(差し引く金額)も合わせて計算し、所得税を決定します。

毎年記入している書類は、個別の控除額を計算するために必要なものなんですね。

 

源泉徴収票とは

1年間(1月から12月)の収入と、納めている所得税がわかる書類です。
収入が確認できる正式な書類なので、ローンの審査時や転職した際の前職の収入確認として提出を求められます。

 

■所得税はどうやって決まる?

 

≪給与所得にかかる所得税の計算方法≫

1.収入<支払金額>必要経費(給与所得控除)=所 得<給与所得控除後の金額>

2.所 得-個別の控除(年末調整)<所得控除の額の合計額>課税所得

3.課税所得×税率=納税額<源泉徴収税額>

※<>内は源泉徴収票で該当する項目です

●必要経費

実は、会社員も、
「スーツや靴、書籍など仕事用に自分で購入しているよね。その分経費として引きましょう!」
という考えから、収入に応じて一定額が引かれているんです。(給与所得控除。年収上限あり。)
年収によって計算式が決まっています。

例えば
年収300万円の場合は98万円、
年収600万円の場合は164万円
が必要経費として引かれています。


●個別の控除額?(=年末調整)

例えば、年収が一定額以下の配偶者がいるか、子供は何才?何人いる?など、
さらに、生命保険料を年間いくら支払っているか、iDeCoの掛け金いくら払っているかなど、
個人で状況が異なるため、年末調整資料として提出しているんですね。

必要経費を引いた後の金額からさらに個別の控除をして税率をかけます。
そうして納める税金が決まります。
会社員は書類を提出するとあとは会社がすべて処理してくれているんですね。
ありがたい♪
(ちなみに個人事業主の場合は確定申告と言って、
その作業をすべて自分で行い、自分で税金を納めます。)

※給与収入が2,000万円超える方や、住宅ローンの借入を開始した方など
確定申告が必要な場合もあります。

もし、めんどうだからと書類の記入をきちんとしていないと
減らせるはずの税金をそのまま支払っているかもしれません。
そんなに大きな違いはないでしょ!と思っていても、
毎年毎年と考えると“ちりも積もれば・・・”で総額は大きくなってしまいます。

 

■源泉徴収票はぜひ確認を!!

では、あの難しそうな用紙一枚から何がわかるのか?

例えば
・生命保険に入っていると届く生命保険料控除証明書。
数字を記入して書類に添付しているけど、どう関わっているの?
→生命保険料控除

・節税対策になると言われてiDeCo始めたけど、本当に節税になっている?
→小規模企業共済掛金等控除

・節税だったらNISAも同じ?
→NISAは別の非課税枠なので、源泉徴収票と関連なし。

・パートで働くときなどによく聞く103万円の壁ってこれか!→配偶者控除
・年末調整で子供の数や年齢を記入するのはこのためか!→扶養控除

などなど控除の種類は15種あり、
控除額(引くことができる金額)が多ければ納める税金を少なくすることが出来るんです。
(控除の種類を覚える必要はありません。こういうのがあるんだなぁと頭の片隅に置いておくだけでOK(^^)
必要な時に記憶の奥から引っ張り出して調べることが出来たらいいと思います!)

このように、1枚の源泉徴収票から、
“なんとなく”“言われるがまま”これやるといいよとやっていることが、
こういうことだったのか
とつながっていることがわかると思います。
自分自身に関わっているいろんなことが見えてくると、
そこから「どうしたら収入をUPできるかな」と働き方を考えたり、
「もう少し節税できるかも」と考えたり、
と現状を変える一歩になるかもしれません。
もちろん、今はこれで大丈夫と現状確認するだけでも十分です。

源泉徴収票、今までもらったまま放置していたという方も今年はぜひ確認してみてくださいね。
昨年のものと比較してみるのもいいと思います。

 

仲宗根偉子 プロフィール仲宗根 偉子