老後のお金いくら必要?
東京都在住 女性のお金の専門家 谷古宇寛奈(やこうかんな)です。
老後のお金について考えたことはありますか?
私は2人の息子がいるシングルマザーです。
離婚した当初から老後のことは気にはなっていましたが、日々の生活と教育費のことで精一杯でした。
現在、長男は就職し一人暮らしをしています。二男は専門学生で一緒に暮らしています。
子育ても終盤となり老後のことも考えてみようという気持ちになりました。
子ども達に迷惑はかけたくないため、数年前から個人年金保険に加入したり、NISAを始めたり老後のために少しずつ準備をスタートしました。
さて、老後のお金はいくら必要なのでしょうか?
まずは平均データを見てみましょう。 総務省家計調査報告2023年よると
65歳以上の夫婦のみの無職世帯(月額)
【年金などの収入】約24.4万円 – 【生活費などの支出】約28.2万円 = 【不足額】約3.8万円
65歳以上の単身無職世帯(月額)
【年金などの収入】約12.6万円 – 【生活費などの支出】約15.7万円 = 【不足額】約3.1万円
次に65歳の女性の方々があと何年生きられるか?平均データを見てみましょう。
厚生労働省 令和4年簡易生命表によると65歳女性の平均余命は24.30年です。
65歳 + 24.30年 = 89.30歳
90歳まで生きるとして計算してみます。
夫婦世帯で
【不足額】約3.8万円 × 12か月 × 25年 =【老後資金】約1,140万円
単身世帯で
【不足額】約3.1万円 × 12か月 × 25年 =【老後資金】約930万円
次に95歳まで生きるとして計算してみます。
夫婦世帯で
【不足額】約3.8万円 × 12か月 × 30年 =【老後資金】約1,370万円
単身世帯で
【不足額】約3.1万円 × 12か月 × 30年 =【老後資金】約1,120万円
ご覧になっていかがでしょうか。
当たり前のことですが長生きすればするほど不足額は大きくなります。
ただ、こちらはあくまで平均データです。
例えば
◆ 加入している老齢年金の種類や納付した保険料の金額
◆ 退職金の有無
◆ 持家なのか?賃貸なのか?
◆ 預貯金額
◆ 65歳以降も働いて収入を得るのか?
◆ ご自身やご家族の健康状態
このように人によって環境はさまざまですよね。
不足額が月額5万円の場合、30年分で1,800万円
不足額が月額10万円の場合、30年分で3,600万円
月額で考えるのと30年分で考えるのでは大きく違います。
正直、私自身ピンときませんでした。お恥ずかしい話ですが、フリーターをしていた20歳ごろは年金の知識がなく未納の期間もありました。
結婚後は専業主婦とパート主婦で第3号被保険者でした。離婚後は国民年金だけの職場に勤めていた期間と厚生年金に加入していた期間があります。
そのため、なんとなく平均データより不足額が多くなるだろう...というイメージでした。
老後のお金を計算するのに、将来の年金見込額を確認しました。
50歳以上の方は、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で年金見込額の確認ができます。
50歳未満の方は、「ねんきんネット」で年金見込額の試算ができます。
試算方法は2種類あって、現在と同じ条件で60歳まで年金制度に加入し続けた場合の「かんたん試算」のほか今後の働き方や、老齢年金を受け取る年齢、未納分を今後納付した場合など、ご自身で詳細な条件を設定して試算する方法があります。
私は、「ねんきんネット」で年金見込額の試算をしました。
思ったとおり平均より少なかったです。
少ないことは残念でしたが現状を知ることで、どのような対策が必要か考えることができます。
老後は、どのような生活をしたいのか?について考えるきっかけになりました。
老後までの時間は年々短くなるので早めの対策が大切だと改めて感じました。
今できることから始めて、安心して老後を楽しみたいです。