「給料明細」はここを確認!健康保険と厚生年金

こんにちは。

名古屋市在住のマイライフエフピー®認定ライター・女性のお金の専門家 山根純子です。

昨日から気温がぐんと上がりましたね。
あわてて春物を取り出しました^^

先日は、4月からの雇用保険の保険料引き上げについてお伝えしましたが、加入している健康保険によっては健康保険料率の変更もあります。(協会けんぽでは料率が上がる県も下がる県もあります)

今日は、給与明細の見方について、特に社会保険(健康保険・介護保険)に注目してお伝えします。

健康保険と厚生年金の保険料は、どう決まるの?

社会保険に加入していると、給与・賞与から「健康保険料(介護保険料も含む(※))」と「厚生年金保険料」が引かれます。
※介護保険は、40歳以上の人が負担します。40歳~64歳の人は給与・賞与から控除、65歳からは年金から控除されます。

社会保険料の負担は、勤め先が加入する健康保険によって保険料率に違いがありますが、一般的には賃金額の15%ほどにもなります。

 

保険料の計算方法

健康保険と厚生年金の保険料は、それぞれ下記の方法で計算し、会社と従業員とが半分ずつ負担します。

厚生年金の保険料率は現在18.3%と決まっていますが、健康保険の保険料率は加入している健康保険組合によって、また加入しているのが協会けんぽなら都道府県ごとに決められていて、定期的に見直しがあります。

給与 標準報酬月額×保険料率
賞与 賞与額(千円未満切捨て・上限150万円)×保険料率

例)45歳 標準報酬月額300千円 協会けんぽ愛知支部加入の場合の保険料
【健康保険(介護保険料含む)】
300千円×(11.83%)=35,490円(うち本人負担額 17,745円)
【厚生年金保険】
300千円×(18.3%)=54,900円(うち本人負担額 27,450円)

標準報酬月額とは、給与を一定の幅で区分した賃金のことで、健康保険は5.8万円から139万円までを50の等級に、厚生年金は8.8万円から65万円までの32の等級に分けられています。

給与の区分する幅は、給与が低ければ狭く、高ければ広くなっています。
参考 協会けんぽ標準報酬月額表(愛知)

標準報酬月額が変更されるタイミング

標準報酬月額の以下のタイミングに、それぞれ定められた方法によって決まります。

社会保険に加入した時
加入時の雇用契約によって計算された賃金の見込み額により決定される

定時決定
毎年、4月・5月・6月の給与総額の平均により決まる(出勤日数17日未満(パートの場合11日未満)の月は除く)

随時改定
昇給や降給(基本給や手当の単価が変わったり、手当の支給が無くなったりなど)や給与体系が変更した(時給制から月給制に変更するなど)場合に、変更になった月から3か月分の賃金総額の平均を今までの標準報酬月額と比べ、2等級以上差がある場合に決定される

産休や育休から復職した時
産休や育休から復職した後3か月の賃金の平均額が今までより下がっていた場合に申請することができる

社会保険の保険料は、労働時間の多い少ないや残業手当の額などによって毎月の賃金の支払額に増減があったとしてもすぐに保険料には反映されない仕組みになっているんですね!

標準報酬月額が変わるとどんなことに影響するの?

標準報酬月額が変わると、以下のようなことに影響があります。

年金
将来受け取る年金額に影響します。標準報酬月額が高ければ年金も多く、低ければ年金は少なくなります。

健康保険
産休を取ったときに受け取れる出産手当金や、ケガや病気で欠勤した時に受け取れる傷病手当金の給付額に影響します。
標準報酬月額が高ければ手当金がも多く、低ければ少なくなります。
また、高額な医療費を支払った時に支給される高額療養費は、標準報酬月額が低いほうが自己負担の限度額が低くなります。

 

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