親の銀行口座、早めの対策で口座凍結を回避!

独身女性のためのお金の専門家 川井真澄です。

高齢者の口座のお金が自由に動かせなくなっていることを知っていますか?

揉めごとや犯罪防止のためなので仕方ないことです。

しかし、知らないままだと不便なことになる可能性もあります。

今のうちに対策を考えておきましょう。

高齢者の口座の限度額に注意!

親が高齢になってくると、いろいろ頼まれることも増えますね。

「お金をおろしてきて」と頼まれ、親のキャッシュカードを預かることも日常的にあることだと思います。

キャッシュカードと暗証番号さえわかっていれば、いつものことだと不便を感じることはないでしょう。

でも、いつもより少し多めのお金になると、もしかしたら引き出せないかもしれません。

理由は、高齢者の口座は、引き出せる金額の上限が通常より低く設定されている場合があるからです。

例えば、千葉銀行の70歳以上の方の口座の場合。

過去1年間、ATMで一度に20万円以上に引き出しがない場合は、1日の出金上限は20万円までです。

10万円が上限とするさらに厳しい金融機関もあります。

それ以上引き出したいときは、数日に分けて引き出すか本人が窓口に行かなければいけません。

いつもより少し多めのお金が必要になるときというのは、緊急のときもありますよね。

そんなときに引き出しに時間がかかってしまうのは不便!

早めに対策しておきましょう。

今しかできない親の口座管理

親の代わりに親のお金を動かすことは、親が高齢になればなにかしら出てくると思います。

例えば、入院の費用を引き出す、介護費用を引き出すなど。

もし上限があることを知らなければ手間取るでしょうし、時間もかかってしまいます。

スムーズにお金を引き出すには、親の代わりにお金を堂々と動かせるように対策しておこう!

使っていない口座は解約

お金が少し入ったまま使っていない口座を持っていることがあります。

口座を整理すれば、お金も整理できて一石二鳥です。

代理人の申請手続き

代理人として親の口座からお金を出し入れできる状態にします。

代理人カードは、親の口座のキャッシュカードを家族も持てるというものです。

その他の代理人のサービスは、窓口での手続きも代理で行うことができます。

金融機関ごとにサービスがありますので、親が利用している金融機関にお問い合わせください。

今すぐ対策しなければいけない理由

本人が正常に意思決定ができる状態でなければ代理人の指名ができません。

いつ発症するかわからない認知症になってからでは遅いのです。

親が元気だからこそできる対策ですのでお早めに!

口座から引き出せなかった33万円

今回お伝えした高齢者の口座の限度額のことを知らなかったために起きたトラブルをご紹介します。

亡くなったご主人の口座からATMで33万円が引き出せなかった奥様。

行員の方に相談すると、高齢者の方の口座から引き出せるのは30万円までだと聞かされました。

そして、口座を凍結されてしまいました。

ご主人が亡くなったことを伝えたからです。

「亡くなった人の口座が凍結されることを知らなった」

「書類を提出するためにまた役所に行かないといけない」

と嘆いていました。

もし口座の引き出しの限度額や凍結について知っていれば、避けられたことではないでしょうか。

ちなみに、本人が認知症を発症していると金融機関が把握したときも口座は凍結されます

黙っていればバレないと思うかもしれませんが、本人が窓口に行った場合などに気づくことがあります。

このような場合にも、代理人のサービスは有効です。

今のうちに手続きしておきましょう。

まとめ

親が病気になったり、介護が必要になったとき、お金の管理を任されることもあるでしょう。

しかし、そのときでは遅いこともあります。

早めに親とお金の管理について話し合っておくことをおすすめします。

おひとりさま(独身)も口座管理やお金の整理は早めにしておきましょう。

それは、なにかあったときの不安を1つ減らすことになりますよ。

 

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