結婚・出産・育児で離職!再就職前に知っておきたい税と社会保険の仕組み
こんにちは。
名古屋市在住のマイライフエフピー®認定講師・女性のお金の専門家 山根純子です。
今回は、「結婚や出産、育児を機に退職をしたけれど、また働きたい!」と思っている人へ、再就職前に知っておいた方がいい税と社会保険の仕組みについてお伝えします。
どうして税と社会保険の仕組みを知る必要があるの?
再就職を考えた場合、家事との両立も考えると、フルタイムで働くのかパートで働くのか悩むところではないでしょうか。
日本では、賃金額や働き方によって税金や社会保険料を負担することになっています。
手取り収入が減ってしまうので、そのボーダーラインとなる「年収の壁」などは気になりますよね。
特に、社会保険は保険料の負担感が大きいと感じる人も多いようですが、加入していることで収入が減った時に給付金などを受け取れるメリットもあります。
再就職前に知っておいた方がいい税と社会保険のことを簡単にお伝えしますので、参考にしてください。
所得税・住民税の年収の壁
所得税・住民税の税金の壁には以下のものがあります。
●100万円…住民税の発生
●103万円…所得税の発生
●105万円…配偶者特別控除が満額受けられなくなり始める金額
●201万円…配偶者特別控除の対象でなくなる金額
収入が増えて所得税・住民税が年収の壁を超えると、次のようなメリットもあります。
●仕事をセーブすることなく思い切り働くことができる
●ふるさと納税が楽しめる
社会保険に加入する条件と加入するメリット
●社会保険(健康保険・厚生年金)の加入対象者は以下のとおりです。
・従業員数51人以上(※)の会社に勤務する場合
正社員
週20時間以上働き、賃金見込額が月8.8万円(年収にすると約106万円)以上になる人
(※)2024年9月までは従業員数101人以上の会社
・従業員50人以下の会社に勤務する場合
正社員
パートやアルバイトでも正社員の4分の3以上の労働日数・時間数を働く人
年収が130万円未満の場合で、家族が社会保険に加入するしていると、扶養家族として保険料の負担無しに健康保険証が発行されたり国民年金を受け取れたりします。ただし、勤務先の社会保険加入対象者であれば、年収130万円未満でも勤務先の社会保険に加入しなくてはなりません。
会社の規模によって加入条件が変わってくる点が、就職活動の時には気を付けたいポイントですね。
●社会保険に加入するメリット
傷病手当や出産手当金などが受け取れる。
老齢厚生年金などの厚生年金を受け取れる。
雇用保険に加入する条件と加入するメリット
●雇用保険の加入対象者は以下のとおりです。
・週20時間以上働く人(※)
※2028年10月1日~ 週10時間以上働く人が対象になります。
●雇用保険に加入するメリット
以下のような給付金が受け取れる場合があります。
・基本手当(失業給付)
・育児休業給付金
・介護休業給付金
・高年齢雇用継続給付金 など
今回は、再就職前に知っておいた方がいい税金や社会保険の基本的なことをお伝えしました。
働き方にはいろいろあり、パートか正社員かという選択だけではなくフリーランスや個人事業主なるなどの選択もあります。
どんな働き方をするか考える時に参考にしていただければと思います。