「ウチは相続税がかかる?」まず知っておきたい相続の基本

こんにちは!
神戸在住・女性のお金の専門家・山岡加代子です。
今回は「相続税」が「かかるか or かからないか」の判断についてのキホンをお伝えしたいと思います。
相続が発生する前に、この目安を知っておくのはホントに大事。
お盆のタイミングにさらりと目を通していただけるとうれしいです。
相続税がかかる人は意外と少ない

「相続=相続税」と思っている方も多いですが、実際に相続税がかかるのは亡くなった方全体の約1割です。
なんだ、やっぱり関係ないや、と思われた方もいらっしゃるかな?
県別でみると
1位:東京都 約20%・・・約5人に1人
2位:愛知県 約16%・・・約6人に1人
3位:神奈川県 約15%・・・約7人に1人
地方で 約7~8%程度・・・約13~14人に1人
地域差でみると2倍以上になる場合もあるようです。おそらく、土地の評価価格が高騰している影響があると思います。
そんな傾向はありますが、すべては「ウチの場合」を把握しておくことから始めましょう。
グラフを見ると、平成26年から平成27年にかけてぐっと課税割合が上がっているのがお分かりいただけると思います。
・・・なぜだと思います??
実は相続財産には「基礎控除」があり、それが大幅に減額されたので対象者が増えることになりました。
旧控除額は「5000万円+1000万円×法定相続人の数」、変更後は以下の通りです。
まずは基礎控除を知ろう

現在の「基礎控除」の計算式は、
「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
なんと旧基礎控除の6割にまで低くなってしまったので、対象者が2倍近くになったのです。
そして、この金額を超えると、超えた分に対して相続税がかかるというしくみです。
例えば、法定相続人が
□配偶者+子2人(=法定相続人は3人)→ 3000万円+600万円×3人 ⇒ 基礎控除は4,800万円
財産が1億円あったとしたら、1億円-4,800万円=5200万円・・・ここに相続税がかかります。
□子1人(=法定相続人は1人)→ 3000万円+600万円×1人 ⇒ 基礎控除は3,600万円
財産が1億円あったとしたら、1億円-3,600万円=6,400万円・・・ここに相続税がかかります。
計算式から見てもわかるように、相続人が少ないと、相続税の負担は大きくなる傾向があります。
相続人は「誰で何人」いるかがポイントです。
ただし、基礎控除を超えていても税額がゼロになることもあります!
・配偶者の税額軽減(1億6000万円まで等)
・小規模宅地等の特例(自宅の土地の評価額が最大8割減) などの特例を適用すると結果的にゼロになるいうものです。
この特例は「申告すること」が適用の条件なので、気を付けてくださいね。
財産って預金だけじゃない

ここでおさえておいてほしいのは、そもそも「財産」って何が対象?ということ。
ざっくり一覧にしてみました!
⇓ ⇓ ⇓

財産は、プラスの財産、みなし相続財産、マイナスの財産、非課税の財産に分けて考えることができます。
土地や株式の価格上昇に伴い、「思っていたより財産が多かった」というケースも少なくありませんし、マイナスの財産はその分を差し引くことができます。
なので、領収書や支払ったことがわかるものを残しておくものだと思っておいてくださいね。
一度、「財産目録」として書き出しておくと備忘録にもなるのでおすすめです。
こうしておおよその財産と相続人の人数がわかると、相続税の対象かどうかの目安になります。
相続税がかからなくても困ることはある

前回もお伝えしたところですが、納税と手続きは全くのベツモノで次のような手続きは避けて通れません。
・相続人同士の話し合い
・不動産をどうするか
・遺産分割
・名義変更
つまり
相続税がゼロ=何もしなくていい
ではないんです。
「だから慌てて生前贈与」はちょっと待って

例えば
「相続税が心配だから、今すぐ子どもへ贈与した方がいいですか?」
そんなお声を聞くことも・・
でも、「贈与」は相続税だけでなく「贈与税」や将来の相続(二次相続など)にも関係するため、まずは現状を把握し「誰に何をどうしたいのか」をクリアにしてから進めていくことがとても重要です。
平均寿命は延びているとはいえ、自分の寿命は誰にもわからないですからね。
深刻になりすぎず、自分の思いや希望を確認してみてはいかがでしょうか。
おわりに

今回は、相続税の目安についてお伝えしました。
値動きがある財産の評価方法にもいろいろありますが、ひとまず相続税対策が必要かどうかを事前に考えておくことはとても大切だと思います。
とはいえ、節税ありきではなく、相続後も家族仲良くいられるようなきっかけになればと思います。
今月は、相続のお話から小学生向けのお金の話まで、さまざまな世代の皆さんとお金について考える機会をいただいています。
暑さが和らぐ日を待ちつつ、台風にも熱中症にも気をつけてお過ごしくださいね。
被災された地域の皆さまが、一日も早く安心して過ごせる日が来ますよう、心よりお祈りしております。


