2023年4月から雇用保険料が高くなります。加入のメリットはなに?

こんにちは。

名古屋市在住のマイライフエフピー®認定ライター・女性のお金の専門家 山根純子です。

2023年4月から雇用保険料率が引き上げられます。

2022年10月にも変更があったばかりなので、「また上がるの?」と思われる方もいらっしゃいますよね。

雇用保険は、会社員など「雇用されて働く人」が働けなくなった場合に、失業手当などの給付が受けられる制度です。
今回は、簡単に雇用保険制度についてご説明いたします。

雇用保険に加入できる条件と保険料について

雇用保険に加入できるのは、会社員やパートなど「雇われて働く」労働者です。

加入の基本条件は以下の通りです。
31日以上働く予定であること
週20時間以上働く契約であること

健康保険や厚生年金といった社会保険とは違い、収入金額により加入するしないといった年収の壁はありません。
また、加入条件に当てはまる場合には、保険料を引かれるのがイヤでも「加入しない」という選択はできません。

雇用保険に加入すると、給与・賞与からその都度保険料を負担します。
保険料額 = 総支給額 × 保険料率
総支給額には非課税通勤費も含みます。

給料200,000円の保険料は、1,000円になります。(2022年2月給与、一般事業保険料率0.5%で計算)
実際にいくら保険料を負担しているかは、給与明細等で確認してみて下さいね。

(参考)2023年4月からの雇用保険料率(労働者負担分)
・一般の事業 0.6%
・農林水産・清酒製造の事業 0.7%
・建設の事業 0.7%

雇っている会社も、従業員の賃金に応じた保険料を負担しています。

雇用保険に加入していると受けられる給付

雇用保険に加入しているとどんな給付が受けられるのでしょうか。
受けられる給付として以下のものがあります。

求職者給付
主な給付として、いわゆる「失業手当」があります。
失業手当は、失業して仕事を探している人に対して、失業理由や働いていた年数、賃金などに応じて支給される給付金です。

就職促進給付
失業をしたけれど、早期に再就職した場合などに給付金が支給されます。

教育訓練給付
雇用保険に加入している人または加入していた人が、スキルアップ等や再就職のために厚生労働大臣の指定を受けた教育訓練を受講・修了した場合に、その費用の一部が教育訓練給付金として支給されます。

給付額は受講講座にもよりますが、受講費用の20~70%(上限額10万円~224万円)にもなります。
受講講座は14,000講座ほどあり、オンラインや夜間や土日にも受けられる講座もあるので、働きながらスキルアップもできるうれしい制度ですね!

雇用継続給付と育児休業給付
・60歳以降に労働条件の変更や再就職などによって賃金が減った高齢者
・家族の介護で休職する場合
・育児で休職する場合
に、賃金に応じた給付金が支給されます。

働きたいのに働けない状態になった時に給付が受けられる制度があるのは安心ですね。

今後も雇用保険料の負担は増えるの?

雇用保険に加入していることで受けらるメリットを簡単にご説明しましたが、やはり毎月の保険料の負担は嬉しくないですね。
昨年10月と今年の4月の雇用保険率の引き上げは、新型コロナウィルス感染症の影響によるものですが、

これからも毎年保険料が高くなるのかな?

という心配もでてきますね。

保険料の積立金残高により法律で決められた原則の料率以上に保険料率が引き上げられる可能性もあります。過去には一般事業の雇用保険料率が0.8%となったことも。
雇用保険料率は毎年2月頃に発表がありますので注目していただけたらと思います。

 

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