補助金と減税制度を利用してクリーンエネルギー車の購入を検討【体験談】
こんにちは。
女性のお金の専門家 山根純子です。
連日大雨のお盆となってしまいましたね。
昨今の異常気象に、地球温暖化が確実に進行していることを心配せずにはいられません。
わが家は現在車の買い替えを検討中ですが、少しでも環境に優しい暮らしをしたいということで、PHV車を選択肢に入れて車選びをしています。
PHV車は外部から充電できるハイブリッド自動車(HV)で、EVモード、HVモードでも走行できるクリーンエネルギー車の1つです。外部から充電した電力を上手に使いEVモードでの走行を多くすることで、ガソリンの消費量を抑え、CO2排出量を削減できるというものです。
ただ、クリーンエネルギー車全般に言えることですが、車両価格は割高となります。
そこで、クリーンエネルギー車に対する補助金と減税制度を利用したら、どのくらいお得になるかを試算してみました。
クリーンエネルギー車購入時の3つの補助金
2021年8月現在、個人がクリーンエネルギー車(CEV)の新車を購入(リース購入も対象)すると、以下の3つの補助金のうち1つを受給することができます。
CEV補助金 | 経産省補助金 | 環境省補助金 | |
受給条件 | CEVの購入
・4年間の保有義務あり |
CEVの購入
・EV・PHEVと充放電設備/外部給電器の同時購入 ・政府アンケートに回答 ・災害時に自治体に協力 |
CEVの購入
・再エネ100%電力調達 ・政府調査モニター参加 |
最大支給額(※) |
20万円 (給電機能あり) +2万円 |
30万円 | 40万円 |
※PEV車を購入した場合の金額。EV車、燃料電池車は最大支給額が異なります。
注)予算が無くなり次第補助金は終了します。
クリーンエネルギー車の減税制度
車本体にかかる税金としては、以下の4種類があります。
●環境性能割 … 購入時。環境性能とステレオ、カーナビなどオプション代を含む取得価格(課税標準基準額)により課税(0~3%)
●自動車重量税 … 購入時と車検時に車の重さに応じて課税
●自動車税 … 年1回、排気量に応じて課税
●消費税 … 購入時。付属品を含む本体価格の10%
このうち、クリーンエネルギー車を購入して減税になるのは、自動車税、自動車重量税、環境性能割の3つの税金です。
クリーンエネルギー車に対しては、自治体によって独自の補助をしている場合があります。私が住んでいる愛知県では、EV車・PHV車を購入すると自動車税が購入年度+5年間免税となる制度があるので、これも試算に含めてみました。
実際の車にあてはめて試算してみました
わが家が実際に購入を検討している車には、PHVモデルとガソリンモデルがあるので同じグレードの車で比較をしてみます。
●PHV車 車両本体価格 448万円(排気量:2400L・車両重量:1920kg)
●ガソリン車 車両本体価格 334万円(排気量:1500L・車両重量:1550kg)
価格の差は114万円。結構大きな開きがあります。
この車種のPHV車の補助金は、それぞれ下記のとおりです。
CEV補助金 | 経産省補助金 | 環境省補助金 | |
支給額 | 212,000円 | 288,000円 | 385,000円 |
補助金は1つしか受給できません。我が家は再エネ100%電力の契約をしていないので、環境省補助金は条件を満たしていません。そこで、2番目に補助金額が大きい経産省補助金を選択することがお得な選択となります。
この選択に、税金の減税を加えて比較してみます。
(減税制度を最大に活かすため、購入から5年間で試算してあります)
PHV車 | ガソリン車 | |
車両本体価格 | 4,480,000円 | 3,340,000円 |
経産省補助金 | △288,000円 | 0円 |
環境性能割 | 0円 | 約66,800円 |
自動車重量税(5年間分) | 0円 | 82,000円 |
自動車税(初年度月割分) | 6,400円 | 17,700円 |
自動車税(5年間分) | (愛知県独自) △6,400円 | 152,500円 |
差引金額 | 4,192,000円 | 3,659,000円 |
価格の差は、53.3万円まで縮まりました。
それでも、まだまだ大きな差です。
53.3万円の差をどう考えるか。
補助金や税金の減額制度を利用しても、PHV車はまだまだ割高感はありました。
あとは、PHV車の魅力、例えば…
●CO2や窒素化合物の排出が少ない
●燃料代が安くて済む(無料の充電スポットというものも各地にあるようです)
●災害時に電源が確保できる
などといったことに、どのくらい価値があると思えるかということが購入を決めるポイントになってくるかと思います。
実は、車選びは「動けばなんでもいい」くらいに関心がない私でしたが、補助金や税金に絡めて調べてみたら意外と楽しいものでした。
参考になればうれしいです。