貯蓄の公式はコレひとつ!~「さおだけ屋」でおなじみの会計士・山田真哉氏の講演をご紹介~
こんにちは!富山で活動する、女性のお金の専門家・山岡加代子です。
先日、富山県射水市で「くらしとお金の講演会・FPフォーラム2020in富山」が開催されました。
会場定員の半分の募集とし、新型コロナウイルス感染防止対策に万全を期し、ようやくこぎつけた、今期初の、「日本FP協会富山支部&富山県金融広報委員会」共催のライブ開催イベント!
東京から、会計士の山田真哉先生をお招きして『会計士が教える・貯蓄と投資のセンスアップ』という講演をしていただいたのですが、募集開始からの予約は、あっという間に満席になりました。
富山県および近県の皆さまの関心の高さに感動です!
また、私自身、スタッフの一人として関われたことに改めて感謝しております。
当日は、司会を担当させていただき、特等席で聞くことができた講演の内容をおすそわけしますね。
貯蓄を増やす公式は「天引き」一択!
シンプルでわかりやすいですね~(笑)
①「収入ー支出=貯蓄」ではなく、
②「収入―貯蓄=支出」ということ!
①=余裕のある時に貯蓄をし、余裕のないときは貯蓄をしない。
コトバ上では、とても合理的に感じられますが、
ヒトの特性上、貯めることに関しては、うまく作用しないんです。
ヒトは、変わりたくないし、めんどくさがりだし、わかっていてもできないことがあるし(笑)
②=先に、必要な貯蓄額を「天引き」というしくみを使って貯める。そして、「残った支出額内でやりくり」をする。
コトバのうえでも、すでにしんどそうな雰囲気。
おそらく、足りなくて厳しい「月」もあるでしょうね?
でも、そこを緩めず、やりくりテクニックで楽しみながら乗り越える、
コレこそが「貯める」コツです。
なんと、この「天引き」という考え方は、仏教の経典に書いてあるくらい、大昔からあるそうです(笑)
実行してこその、先人の知恵、活用しましょうね。
「貯蓄なくして投資なく、利殖なし」
これは、本多静六氏の言葉です。(1951年初版発行 本多静六著『私の生活流儀』より)
本多静六氏とは、埼玉県出身の日本の造園家で株式投資家。
日本の「公園の父」と言われている人。
ご存知でしたか?
明治神宮神苑、日比谷公園、大宮公園など、全国各地の公園や、風景地、水源林などの設計改良にあたり、今日の日本社会の発展に大きく貢献した人です。
一方で、苦学して東大教授になり、「月給4分の1天引き法」を自ら考えだし、実践して、
ムダを省いた倹約貯蓄からの投資で巨万の富を築いたことでも高名とのこと。
(※私は初めて知りました)
しかし、大学定年退官と同時に、ほとんどすべての財産を公共事業に寄付し、自らは簡素な生活を続けつつ公職に尽力されたそうです。
スケールが大きすぎて圧倒されるストーリーですが、ここでも基本は「天引き」!
さすがに、フツーの人が「4分の1」を強制天引きするのは、今の時代、現実的ではないですが、
1~2割なら、行けるかもしれませんね!
家計簿は残高チェックだけでOK?
一般的に「家計簿」は、「支出」の記録です。
毎日つけなきゃならないし、モレがあると合わなくなるし、全体が見えづらく、
気分が暗くなる人も?いらっしゃるかもしれません。
はい、私のことです(笑)
使ったことへの罪悪感が刺激されてしまい、家計簿タイムがイヤで、避けるようになります、よね?
典型的な続かない人のおキモチ、とってもよくわかります(笑)
山田先生は、これからの時代の家計簿は「残高家計簿」だ!と、おっしゃってましたよ。
もちろん、従来型の家計簿が、難なくつけられる人はそのままでOK、
なかなか続かない人には、
その名の通り、「残高」だけを記録することを勧められていました。
現金、銀行口座、電子マネー、QR決済など、支出の手段がバラバラになってきている今、
きっちり家計簿をつけるのは至難の業?
そこで、
「月に一度、それぞれの残高をチェックする」ことをやりましょうというもの。
その合計の増減を見ていくことで、貯まってるのか、減ってるのかを把握してみる。
ひいては、
1年単位の残高チェックで、1年間に貯められた額(or減ってしまった額)がわかりますよね!
我が家は、天引き・先取り方式をしているので、細かい家計簿は一切つけていませんが、
一年間にいくら貯まってるかは把握しています。
(※ちなみに「教育費」「車関係」「家電買い替え」など、下の子どもや、次の年、次の時の参考にしたい項目だけ、メモ程度に記録してます。)
そこから、ご自分の家計の「サイズ感」がわかると、「やりくり」を工夫するキモチも生まれてきますよ!
「残高家計簿」、始めて聞く言葉でしたが、自分のやっていることと「キモ」は同じだと思うと、太鼓判をいただけたようでうれしくなりました。
おわりに
翌日の北日本新聞(※後援企業様)に盛況な様子が掲載されました。
先生の演台にアクリル板を設置したり、距離をとるために座れない席を指定したり、講演中も扉は開けたままにしたりと、考えられる対策はすべて実行しました。
ご参加いただいた方には、マスクの着用・手指の消毒・検温にもご協力いただき、スムーズに進めることができました。
いまだ終わりの見えない情勢の中、興味を持ち、ご参加くださった方々に心より感謝です。
山田先生の著書、会計入門書「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」のベストセラーに
目からウロコだったのは、15年前でした。
身近な疑問から、会計や経済を「案外おもしろいかも?」と感じさせてくれる名著です。
今は、コミック版もあるので、お子さんにおすすめするのもよさそうですね。
せっかくなので、
講演後半部分の「投資」のセンスアップのお話を、次回にアップさせていただきたいと思います。
皆さんの「貯蓄」のセンスアップにお役に立てばうれしいです。